関西学院大学 研究活動情報

Kwansei Gakuin University Research Activities

堅田智子・教育学部助教が『アレクサンダー・フォン・シーボルトと明治日本の広報外交』を出版

2023.03.08

著書 Book

堅田智子・教育学部助教が著書『アレクサンダー・フォン・シーボルトと明治日本の広報外交』(思文閣出版)を2023年2月28日に出版しました。

 アレクサンダー・フォン・シーボルトは、シーボルト事件(1828年)で知られるフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトの長男であり、父の再来日に同行し、英国公使館での勤務を経て、約40年間にわたり、ドイツ人でありながらも明治政府外交官として、日本とヨーロッパを拠点に活動しました。本書は、世界で初めてアレクサンダー・フォン・シーボルトを主たるテーマとし、彼の外交活動や広報外交戦略を体系的にまとめた学術書です。
 堅田助教は、日独関係史、アレクサンダー・フォン・シーボルト研究を専門としています。本書では、広報外交戦略によってウィーン万国博覧会(1873年)を成功に導き、条約改正や黄禍論との戦いに挑み、「日本帝国近代史の化身」と評されたアレクサンダー・フォン・シーボルトの外交官人生とその業績、そして明治日本にもたらされた広報外交の裏面史を日独双方に眠る外交文書、日記、書簡、シーボルト家の末裔であるブランデンシュタイン=ツェッペリン家の所蔵する資料から解き明かしました。
 〈視覚〉による広報と〈文字〉による広報からなるアレクサンダー・フォン・シーボルトの広報外交戦略は、現在のクールジャパン戦略の原点ともいえるものです。2023年は、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト来日200年、ウィーン万博開催150年です。本書をきっかけに、シーボルト家研究や広報文化外交(パブリックディプロマシー)研究がさらなる発展を遂げることを堅田助教は期待しています。
『アレクサンダー・フォン・シーボルトと明治日本の広報外交』 『アレクサンダー・フォン・シーボルトと明治日本の広報外交』
『アレクサンダー・フォン・シーボルトと明治日本の広報外交』
堅田智子・教育学部助教 堅田智子・教育学部助教
堅田智子・教育学部助教
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