日本道教学会第74回大会が上ヶ原キャンパス社会学部棟およびH号館で開催されました
2023.11.15
学会 Academic Conference
水越知(みずこし とも)・文学部教授が大会準備委員長となり、第74回日本道教学会大会が、2023年11月11日(土)に西宮上ケ原キャンパス社会学部棟・およびH号館で開催されました。また前日の11月10日(金)には、西宮上ヶ原キャンパス文学部棟にて日本道教学会の全国理事会が開催されました。日本道教学会は、中国の民族宗教である道教を中心として、広くアジアの思想や宗教について、哲学・宗教・歴史・文学、またフィールドワークなどの様々な観点から研究する研究者が集い、その成果を学会誌『東方宗教』や研究大会、講演会などを通して発表、会員相互の研究成果を共有し、中国をはじめとして世界中の研究者との学術交流を行っている学会です。
毎回開催校を代えつつ開催されており、水越教授は先年度の大会において大会準備委員長に選出され、準備を進めてきました。キリスト教主義の本学において、アジアの宗教に関わる研究者が一堂に会するのは画期的なことであり、創立者のウォルター・ラッセル・ ランバスが中国で長らく活動してきた業績を思い起こすと、大変感慨深いものがありました。第74回大会の参加者は対面の参加者が75人、オンラインの参加者が44人の計119人もの参加があり、また中国・台湾・韓国などからも多数の参加者がありました。
研究発表では本学の張九龍・大学院研究員「会館の中に祭祀されている神々について」、国際基督教大学の呂梦雨(りょぼうう)・大学院生「『悟真篇』の二つの序文をめぐる若干の疑問について」、東京大学の脇山豪・大学院生「姫志真の教説とその思想史的位置づけ――「命」説を手掛かりに」、東京大学の海藤水樹・大学院生「司馬彪『荘子注』に見られる処世の態度」、弘前大学の劉青・助教「近世における道教的寿命論及び延寿思想――『三元延寿参賛書』の「三元之寿」を中心に」、台湾国立政治大学の高莉芬(こうりふん)・教授「中心の構築と回帰――崑崙空間の発展と象徴性」、山梨県立大学の名和敏光・准教授「五行思想の相乗と相侮について」が報告され、記念講演では京都教育大学名誉教授で本学の西山克・元教授による「東アジアの死霊救済儀礼をめぐる精神史―朝鮮甘露図を基軸にして」の講演が行われました。いずれも文献学や宗教・歴史などの深い知識と分析に基づいた発表で、質疑応答も活発に行われ、充実した内容となりました。
人文学の停滞が叫ばれている中ですが、混迷している現代こそ思想や宗教について深く知る必要がある時代と言っていいでしょう。実際にそういう期待は大きいはずですので、アジアの宗教についての研究がますます発展していくことを願っています。
毎回開催校を代えつつ開催されており、水越教授は先年度の大会において大会準備委員長に選出され、準備を進めてきました。キリスト教主義の本学において、アジアの宗教に関わる研究者が一堂に会するのは画期的なことであり、創立者のウォルター・ラッセル・ ランバスが中国で長らく活動してきた業績を思い起こすと、大変感慨深いものがありました。第74回大会の参加者は対面の参加者が75人、オンラインの参加者が44人の計119人もの参加があり、また中国・台湾・韓国などからも多数の参加者がありました。
研究発表では本学の張九龍・大学院研究員「会館の中に祭祀されている神々について」、国際基督教大学の呂梦雨(りょぼうう)・大学院生「『悟真篇』の二つの序文をめぐる若干の疑問について」、東京大学の脇山豪・大学院生「姫志真の教説とその思想史的位置づけ――「命」説を手掛かりに」、東京大学の海藤水樹・大学院生「司馬彪『荘子注』に見られる処世の態度」、弘前大学の劉青・助教「近世における道教的寿命論及び延寿思想――『三元延寿参賛書』の「三元之寿」を中心に」、台湾国立政治大学の高莉芬(こうりふん)・教授「中心の構築と回帰――崑崙空間の発展と象徴性」、山梨県立大学の名和敏光・准教授「五行思想の相乗と相侮について」が報告され、記念講演では京都教育大学名誉教授で本学の西山克・元教授による「東アジアの死霊救済儀礼をめぐる精神史―朝鮮甘露図を基軸にして」の講演が行われました。いずれも文献学や宗教・歴史などの深い知識と分析に基づいた発表で、質疑応答も活発に行われ、充実した内容となりました。
人文学の停滞が叫ばれている中ですが、混迷している現代こそ思想や宗教について深く知る必要がある時代と言っていいでしょう。実際にそういう期待は大きいはずですので、アジアの宗教についての研究がますます発展していくことを願っています。
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