第16回アジア児童文学大会が関西学院大学・上ケ原キャンパス等で開催されました
2024.09.04
学会 Academic Conference
齋木喜美子・教育学部教授が主催事務局を務める第16回アジア児童文学大会が、2024年8月24日~2024年8月26日まで、関西学院大学・上ケ原キャンパス、聖和キャンパスの両キャンパスで開催されました。第16回アジア児童文学大会は、1990年に第1回が韓国で開催されて以降、2~3年おきに各地域回り持ちで、東アジア地域で開催されてきたアジア児童文学大会を継承するものです。この大会は、各国・地域の児童文学関係者が、それぞれに母語を使用しながら互いの地域の児童文学・児童文化状況を報告・発信しあうという極めてユニークな形態をとる大会です。東アジア諸地域それぞれ固有の状況と、それらに共通する問題等を認識し、意見交換をする場としての意義を認識するゆえに、30年以上にわたる交流の場として継続しえてきました。とくにコロナ禍で前回大会がオンライン開催を余儀なくされた後に、今大会は6年ぶりにようやく対面開催にこぎつけることができました。 5カ国以上の国・地域から67名もの研究者が集まり、平和を希求するアジア児童文学について発表・討議が行われました。24日は絵本作家の浜田桂子氏を招へいして記念講演を行い、日本、中国、韓国の共同プロジェクトで出版された絵本『平和ってどんなこと?』が語られました。また、2日間あわせて24タイトルの口頭発表と20タイトルのポスター発表が行われ、各国の児童文化・文学について活発な議論が展開されました。齋木教授は、「戦後沖縄の教育・文化復興にみる台湾引揚者の文化資本とその系譜」について口頭発表を行いました。26日はエクスカーションとして聖和キャンパスにある「おもちゃとえほんのへや」を訪れ、貴重絵本や所蔵おもちゃに触れる機会を得ました。大会全体を通して、アジアの研究者同士の意見交換や情報共有が活発に行われ、21世紀におけるアジア地域の児童文学・児童文化が抱える問題追究をはかり、今後の展望を見通すうえで大変有意義であったとの感想が多く聞かれた大会でした。
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