難波彩子・国際学部教授がThe 19th International Pragmatics Conferenceで "Thinking ‘together’ through questioning and responding practices between children and adults: Interaction rituals on Japanese radio program"をテーマに発表を行いました
2025.07.07
学会 Academic Conference
学会出張 Business Trip
個人研究 Individual Research
難波彩子・ 国際学部教授が2025年6月22日〜6月27日に、オーストラリア・ブリスベンで開催されたThe 19th International Pragmatics Conferenceにおいて、"Thinking ‘together’ through questioning and responding practices between children and adults: Interaction rituals on Japanese radio program"をテーマに、発表を行いました。International Pragmatics Conferenceはヨーロッパを母体に置いた国際的な学術組織で、言語使用を科学的な見地から検証することを目的とし、1986年以来2年に1回開催される国際会議です。世界の70カ国から1500名以上の研究者が集まり、発表・討議が行われました。本研究は、公共談話として子どもと大人の自然会話を扱うラジオ番組に焦点を置き、「新参者」としての子ども(4歳〜8歳)と「エキスパート」としての大人たち(3名)が公共談話上どのようにやりとりを行うのかについて「言語社会化」という視点に基づいて、やりとりの中に多層的に散りばめられる儀礼を特定しました。特定された儀礼にどのようなコミュニケーション実践が埋め込まれているのか、そしてその実践に基づいて子どもと大人が「感性の共有」を見出し、互いの相互理解を深めていくのかについて、大人と子どものコミュニケーション方法を明らかにしました。ラジオの視聴者が激減する状況の中で、子どもと大人が世代を超えてどの様につながることが可能になるのかについて、ラジオが果たす役割の再考と少子高齢社会に直面する日本社会で公共談話を通じた子どもと大人の絆のあり方をコミュニケーションの視点から提案しました。
back