関西学院大学 研究活動情報

Kwansei Gakuin University Research Activities

長田典子・理工学部教授らがSony CSL古屋晋一博士と共同で心理緊張に伴う演奏時の聴覚と運動を統合する機能の異常を発見(共同発表)

2022.01.11

論文 Article

共同研究 Collaborative Research

マスコミ Media Appearance

長田典子・工学部教授と石丸怜子氏(大学院修了)は、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所の古屋晋一博士らとの共同研究で、ピアニストの心理緊張による巧緻性低下を予防するトレーニング法を発見しました。
本研究成果は、2021年12月16日午前10時(英国時間)に国際科学誌「Communications Biology」のオンライン版で公開され、科学技術振興機構(JST)と関西学院大学とで共同発表されました。
今回の研究によって、聴覚から得られた情報を適切に身体動作の制御に利活用できないことが、プレッシャーのかかる状態でのパフォーマンスの低下に関連することや、事前の短期的なトレーニングによってこういった問題を回避できる可能性が示されました。この発見は、心理緊張下で最適なパフォーマンスを発揮するための新しいトレーニング理論やトレーニングシステムの開発や、アガリやイップス(緊張や不安などに伴い、それまでスムーズにできていた動作が思い通りにできなくなる症状)といった問題の背後にある脳と身体と心のメカニズムの解明などに役立つことが期待されます。
本成果は日本経済新聞サイエンス欄でも紹介されました。

雑誌名:Communications Biology(12月16日オンライン版)
論文タイトル:Back to feedback: aberrant sensorimotor control in music performance under pressure
(心理緊張下の音楽演奏における感覚運動制御の異常)
著者:Shinichi Furuya, Reiko Ishimaru, Takanori Oku,  Noriko Nagata
DOI:10.1038/s42003-021-02879-4

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