平井洋平・生命環境学部教授が幹細胞の分化制御に関する研究の実績を報告
2023.05.16
個人研究 Individual Research
平井洋平・生命環境学部教授は、幹細胞の分化制御に関する論文をCell Structure and functionおよびにCytotechnologyで発表しました。様々な細胞に分化できる幹細胞は、細胞外環境変化や病変、がん化に応答して異常な分化能を示すようになるのですが、この際に細胞膜での発現局在やトポロジーを劇的に変化させる一連のタンパク質としてsyntaxinファミリー分子群が挙げられます。このタンパク質群はこれまで分泌小胞の膜融合を仲介するものとして広く知られていたのですが、本研究で行った遺伝子ノックアウト法と特殊な遺伝子導入法の併用により、この分子群が胎児性幹細胞(ES細胞)や表皮幹細胞の分化挙動を直接制御していることが明らかになりました。
【論文】
【論文】
- Takeda Y, Matsuguchi S, Nozaki S, Mihara T, Abe J, Hirai Y. Suppression of P-cadherin expression as a key regulatory element for embryonic stem cell stemness. Cell Struct Funct. 2023 Feb 8;48(1):49-57. doi: 10.1247/csf.22060. Epub 2022 Dec 28.
- Hori H, Kotani A, Abe J, Matsuguchi S, Hirai Y. Extracellular epimorphin impairs expression and processing of profilaggrin in HaCaT keratinocytes.Cytotechnology. 2023 Apr;75(2):123-133. doi: 10.1007/s10616-022-00566-8. Epub 2022 Dec 15.
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