関西学院大学 研究活動情報

Kwansei Gakuin University Research Activities

「慣性センサーを用いた動作解析システム」を導入しました

2025.05.08

その他 Others

身体運動の動作解析をおこなう研究者の主な研究方法はビデオ法とモーションキャプチャー法が現在主流な方法である。この動作解析の応用場面は多岐にわたり、すぐに思い浮かぶのがスポーツ場面における活用である。
米野球大リーグにおける大谷翔平選手の活躍が連日メディアを賑わしている。大谷選手というか大リーグ自体が科学的データを重視活用していることはよく知られた事実である。「大谷選手の今回のホームランの初速はなんと180kmなのです」なんて言うコメントを放送で耳にすることは常である。大谷選手は動作解析法から得られたデータ解析結果を即時、自身にフィードバックさせて次のプレーに役立させているといわれている。ここでは、高度に洗練された「人工衛星に搭載されるようカメラ等」の機器を用いて動作解析を施しているようである。
スポーツ場面にとどまらず動作解析の応用場面はロボテックス、身体障害者用装具、アニメーションと多岐にわたる。先述したビデオ法とモーションキャプチャー法はそれぞれ特徴があり、この特徴が運用上の長短所になる。具体的にはビデオ法の長短所は「使用場所を選ばない、即時性がなく解析に時間がかかる」等になる。モーションキャプチャー法は「使用場所に制限がある(実験室実験が基本)、即時性があり解析にビデオ法ほど時間がかからない」という長短所がある。
今回、申請購入した「慣性センサーを用いた動作解析と筋電を同時に測定できるシステム(以下、本機)」は「測定場所を選ばず解析には即時性がありビデオ法よりも時間がかからない」というビデオ法とモーションキャプチャー法の長所を抽出した機器・測定システムになる。現在、プレ実験的に実験を進めている。この過程で本機に採用されている「地磁気計測システム」は、きめ細やかなキャリブレーションが必要であることがあきらかになり一歩,研究精度が向上したといえる。
 
慣性センサーを用いた動作解析システム概要 慣性センサーを用いた動作解析システム概要
慣性センサーを用いた動作解析システム概要
戻る
back