片山順一・文学部教授による聴覚モダリティでの注意捕捉に関する研究
Experiment on the attentional capture in the auditory modality
2023.04.03
個人研究 Individual Research
片山順一・文学部教授は2022年度個人特別研究費「注意が聴覚刺激の処理に及ぼす影響に関する心理生理学的研究」の研究計画に従って、遂行中の活動に関連のない情報(無関連情報)による注意の捕捉について検討する実験を実施しました。これまでの研究から、遂行中の課題が難しい時に無関連情報がより注意を捕捉することが明らかになっています。この現象について、視覚モダリティに着目した先行研究では、課題が難しくなることで空間的注意が課題関連情報の呈示される位置により焦点化することによって、焦点内に呈示される無関連な情報がより注意を捕捉すると説明されています。本研究においては、聴覚モダリティに着目し、この効果が視覚モダリティと同様、空間的注意の焦点化によるものなのかを検討しました。
本研究はこの後論文として公表予定なので実験の詳細は割愛しますが、遂行中の活動に関係のない聴覚情報による注意捕捉は課題難度の影響を受けるものの、その効果は空間的注意の焦点化によって左右されないことが示されました。聴覚モダリティにおいて、この効果が生じるメカニズムについて、更なる検討が必要です。
本研究はこの後論文として公表予定なので実験の詳細は割愛しますが、遂行中の活動に関係のない聴覚情報による注意捕捉は課題難度の影響を受けるものの、その効果は空間的注意の焦点化によって左右されないことが示されました。聴覚モダリティにおいて、この効果が生じるメカニズムについて、更なる検討が必要です。
According to the research plan of an Individual Special Research Subsidy of 2022 funds, we conducted an experiment to examine how task-irrelevant information captures our attention. Previous studies have shown that task-irrelevant information captures more attention when the task is difficult. In a previous study focusing on the visual modality, this phenomenon was explained by the attentional focus, i.e., when the task becomes more difficult, spatial attention is more focused on the location where task-relevant information is presented, and then task-irrelevant information captures more attention when it is presented within the focus. In the present study, we focused on the auditory modality and examined whether this effect was due to spatial attentional focus as in the visual modality. We cannot describe the details of this experiment because this study will be published as a paper later. In short, we found that the effect is not controlled by the spatial attentional focus in the auditory modality. Further research is required to determine the mechanism by which this effect occurs in the auditory modality.
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